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June 25 同期の桜「何が食べたい?」
「何でもいいけど...。お好み焼きとか」
「お好み焼き?」
「いや、何でもいいけど、たこ焼きでもいいよ」
「分かった分かった、そっち系ね。じゃあ、お好み焼きにしよう」
養成講座同期のFさんがD国から一時帰国した。何日か前に同期の人たちで飲み会があったが、私は参加できなかったので、今日ランチの約束をしていた。彼女は今、日本語学校ではなくD国の日本大使館で2年契約で働いている。スペイン語がぺらぺらで、通訳や事務関係の仕事をしているらしい。
私と彼女の関係はちょっと妙な関係だ。養成のとき、同じクラスだったが、たぶんあまり口をきいてないと思う。養成講座が9月で終わり、検定へ向けての勉強を始めてからなぜか彼女が仲間に入り、その後も彼女のJICA受験の勉強に付き合ったり彼女の大学の文化祭に呼ばれたりなどした。彼女がD国へ行ってから音信は少なくなったが、それでもたまにメッセンジャーで話したりメールのやりとりは細々と続けたりしている。
そもそも、養成講座というところ自体不思議なところだ。いろいろな世代の人たちが集まり、利害を超えた仲間が生まれる。学校とはいいものだな、と今さらながら思った。10代までのあの生活は、あれはあれで貴重な体験なのだろう。
せっかくだから、ランチは少々高めでもおいしいものを、と思っていたら、お好み焼きと言われ驚いた。へ~、そんな好みもあったのか。確かに向こうでは決して食べられないからなつかしいのかもしれない。
カリブ海にうかぶD国はバナナが主食で、食事はあまりおいしくないそうだ。でも、天候や人の性質はよく、のんびりしているとのこと。その国に住めるかどうかは、その2つが重要なのだ、と彼女が教えてくれた。たとえば、ある国では、伝染病が流行るなどするし、またある国では、白人から施しを受けるのが当たり前になっていて、しつこくねだったりする。
その他にも、向こうの日本語教育事情や同期の消息をいろいろ話した。
それにしても、彼女は全く変わっていなかった。本人は「これでも焼けた」といっていたが、それほど焼けたとも思えない。
私のほうが、いろいろ変わったのかもしれない。メガネをコンタクトにして、少し顔がふっくらして。心はどれほど変わっただろう。
新宿の街中で彼女と別れた。彼女の契約はまだ来年の3月まで残っている。
お好み焼きのにおいがうちに帰ってからもしばらく消えなかった。
June 17 両手に花持ちきれず 最近お昼はいつも、校舎の近くのほか弁だ。時間があれば外食したいのだが、横浜の校舎へ出講したり午後の授のため昼休みが短かったりして、やむをえない。ほか弁は、たまに食べるとおいしく感じるが、さすがに週3回食べるとメニューにあきる。
たまたま今日は、前にいたH校でお世話になったK先生と一緒にお昼に行くことになった。私は今養成コースで教えているので、なかなか日本語コースの先生と交流する機会がない。ほかに、今の校舎の先輩講師C先生、アメリカから帰国中で短期間だけ復帰なさったN先生とも一緒だ。いずれ劣らぬ美女ぞろい。出かけるとき、「両手に花ですね」と受付スタッフに冷やかされたが、両手では足りないですね。
最初はF1ビルの地下にあるリストランテに行く予定だったが、美女のきまぐれに任せ、そのビルの2階のロシア料理のお店へ。ピロシキやボルシチ、壷焼スープなど典型的なものの組み合わせでランチがあり、最後に紅茶にジャムの入ったロシアンティがしめで出てくる。
H校のなつかしい話、今のお互いの近況など、とりとめのない話が続いた。そのうちなぜか、年齢の話を始めた。
K:C先生、何歳?
N:ごめんねCさん、Kさんははっきり言う人なの
C:知っています(笑)
など、なごやかに進んだが、私は会話に加わらず存在を消していた。なぜなら、私の年齢は、たぶんその場で一番上だからだ。少なくとも、自分から年を言う必然性は感じない。
急にN先生が、「S先生は何歳?」と私に話題をふってきた。ぎくっ。N先生はお子さんが生まれるのとご主人の都合でアメリカへ行くのとのため、しばらく休職なさっていた。ちょうど彼女がいなくなってすぐ、私はこちらの学校へ来たので、N先生とはこの6月が初対面。心の中で「え~~~~」と大声を出しながらも、冷静さを装ってどう答えるか考える。「せっかくおとなしく息を殺していたのに、やっぱりきくんですね~」などと言いつつ時間かせぎ。私の年齢を知っているKさんとCさんはこっちをみてにやにや。おそるおそる私は、両手で一桁の数字*を示した。
N:にじゅう*ですか?
他の二人が吹き出した。なんていい人だ、Nさんは。私の年を10も若くみてくれるなんて。私は素直に感謝の弁を述べた。
ほめ返し、ではないが、N先生も本当に若く見える。美人というよりかわいい、というタイプで、お母さんにはとてもみえない。実年齢より少なくとも5才は若く見える。ちょっと顔が赤くなったりするところも素敵だ。彼女だけでなく、とても大学生の娘さんがいるとは全く見えない素敵なT先生など、この学校には素敵な女性がたくさんいる。
何の話かわからなくなってしまった。私が言いたかったことは、この日がここ2ヶ月ぐらいで一番うれしく楽しい日であったことである。くだらない自慢話で失礼しました。でも、なんでもない一日が幸せな日になったことに感謝、感謝。 June 10 茶の湯入門 先月から茶の湯の稽古を始めた。
以前ブログに書いた江戸千家の家元のお稽古に参加している。つまり、家元から直々に稽古をつけてもらう、というわけだ。
先月は見学で、今月から入門である。この間の金曜が、その記念すべきお稽古1日目だった。
6月になり、家元のお宅もすっかり夏向きに模様替えした。障子が、紙のものから細い竹で編んだものになる。そうすると、障子がしまっていても、風通しがよくて涼しいのである。家元宅は池之端(不忍池の近く)にある。建物の造りは夏をむねとすべし、とは兼好法師もよく言ったものだ。クーラーなどなくても、こんなに涼しい。
お菓子も夏向きのお菓子。青梅をかたどったもので、これがなかなかうまい。塩加減が抜群だ。あとでいただく抹茶とよく合う。二回目の席で食べた、少し固いお菓子もよかった。蝶と菖蒲の長い葉をかたどったものである。
最初のうちは見の稽古ばかりだろう、と思っていたら、お茶を運ぶはんとうという役をやることになった。斜めに座る、とか、手を前で重ねず両膝の上におく、など、いろいろ指示されながら体験した。この決め事が堅苦しすぎる、という人もいるが、やってみると意外と理にかなっていて無駄がない。最初のうちは手順を覚えることに必死だから順番を迷う動作が不恰好に見えたりするのだろうが、迷いなくできるようになれば、いわゆる立ち居振舞いに美しさが生まれるのだろうな、と思った。
途中から、お茶も立ててみなさい、と言われ、いうがままに体験した。柄杓を持つ位置や茶筅の回し方など、一つ一つの動作に指示が飛ぶ。ただ何も考えず言うとおりにするのが精一杯だった。指示通り動けると楽しい。でも、この手順、2週後まで覚えていられるだろうか。復習が必要ですね。
気付いたら11時近くになっていた。最初から飛ばしすぎたかもしれない。違う世界に身を置くことは面白い。 June 04 シンポジウムとライブと読書とわたし 土曜日は忙しかった。
昼間は大学を休講して、仕事の関係でシンポジウムへ。
昭和女子大学主催の、「日本の200年」というタイトルのシンポジウムだ。アンドルー・ゴードンというハーバード大教授の著書「日本の200年」の日本での翻訳出版を記念してのもの。歴史の話は嫌いじゃないのでまあいいが、久しぶりに学者の話を聞いた。パネリストは、川勝平太、姜尚中(東大教授)、高原明生(東大教授)の3人。司会は学長の坂東眞理子である。
うちの理事長と坂東氏につながりがあり、理事長の代理として参加した。彼女は最近、「女性の品格」という新書(PHP)を出していたので、行きの電車の中で軽く読んだ。半分ぐらいしかよめなかったが、なかなかいいことを書いていた。挨拶状を書きなさい、から始まって、仕事をするにあたり、見返りを求めすぎては品がない、などである。品、についていろいろ考えさせられた。
それはいいとして、そのシンポジウム、新聞によると500人も参加したようである。しかし、その4分の3は学生だ。学生は土曜の午後休講になる代わりに、このシンポジウムに出なければならないらしい。すでに指定席が決まっていて、ほぼ休みなく座っている。なかなか圧巻だ。一般の聴衆は前の8列目ぐらいまでに押し込められた。たまに後ろを見ると、つまらなそうな顔がすごい数並んでいる。それもそうだ。確かに面白い話だが、内容が高度すぎて、よほど勉強している人じゃないとついていけないだろう。日本だけでなく、韓国や中国の歴史について、彼女らはどこまで知っているのだろうか。パネリストはそんなことおかまいなしだった。
私は久々に聞く歴史の話を楽しみつつも、別のことも同時に考えていた。今度、うちの学校が主催する公開講座の企画を担当することになったが、上の人になかなか企画が通らない。いつもと違う形にしなければならないのだが、どんな形がいいのだろう。シンポジウム形式はなかなか面白かった。著書は日本についてだが、韓国や中国の話をするために、それぞれの専門家を呼んで、生産的な話ができていた。こういうのって、成功させるのは難しいんだろうな。講演者について入念な下調べが必要で、そこから相手の信頼を得て会話して・・・。
ということで、週末は今度うちが呼ぶM先生(テレビにも出ている有名な言語学者)の著書を読みまくる予定。楽しみながら読むならいいんだけどなあ。
夕方は、とある友人が出演するというバンドのライブに行ってきた。久々のこういう雰囲気!最高!狭い場所で聞くドラムやエレキの音が心地よい。至福の1時間だった。
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