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    February 28

    小野道風青柳硯

     今月の歌舞伎は、熱のこもった好演がいろいろあった。吉衛門も高麗屋もいい。染五郎の鏡獅子もよかった。染五郎は、昼の部の寺岡平右衛門もよかった。成長著しい。

     それはさておき、今月はメジャーな演目が続く中、唯一、60年ぶりの上演、という演目があった。「小野道風青柳硯」。実は、私はこの演目を見たくて見たくてたまらなかった。この脚本、高校時代から知っているなつかしいものなのだ。

     花札の「雨札」を知っているだろうか。あれは、11月の札で、柳に傘をさした平安貴族の絵。花札の中で唯一人物を描いている札である。あの人物が小野道風だ。三蹟の一人で、書の達人として有名だが、江戸時代に、(よくわからぬことだが)蛙が柳に何度も飛びつき、やっとのことで蛙が柳の枝にしがみついたのを見て、悟りを開き、書に励んで達人になった、という伝説が生まれ、それを近松半二が脚色してできたのがこの演目だった。

     私は高校時代、花札の図柄に興味を持ち、この小野道風の札についていろいろ調べた。江戸時代に生まれた伝説や歌舞伎の脚本をいろいろ読み漁った。あのときの経験が、大学・大学院時代の自分の一部を作ったような気がする。

     そんな思い入れのある演目を、この年になってようやく見た。正直、歌舞伎としてはそれほど面白くなかった。たまたま白鸚の初役がこの演目での役、ということで、今回上演に至ったようだが、この盛り上がりに欠ける筋ではどうしようもない。近年上演がなくなってしまったのも首肯できる。でも、このストーリーが、再び人口に膾炙したことはすばらしいことだ。この芝居を見た、という事実だけで、十分満足した。

    February 17

    お休み

    「先生、今日はお休みですか」

    土曜の午後、日本語クラスの学生、Rさんが声をかけてきた。え、どういう意味?スーツだって着ているし。

    「今、働いているんですよ。これから授業があります。」

    「そうじゃなくて、コンタクトがお休みですね!」ああ、そうか。ようやく分かった。いつもはコンタクトだが、土曜は学校へ来る時も眼鏡をかけている。それにしても、面白い表現だ。コンタクトがお休み。近くにいた、私の担当クラスの受講生が、「へえ、そういう表現もいいんですか」と真面目に捉えていた。私は全く問題なし。日本人が使わなくても、楽しくなる表現であればいいではないか。日本語の遊び心を外国人から学ぶ。こんな洒落た表現、日本人にはできやしない。

     今週はハードな毎日だった。今日も朝からびっしり授業が入っていた。休みの日も会議の準備・・・。ふう。

     快適さを求めて、先週と今週、暖房器具を購入した。電気毛布とホットカーペットだ。でも、まだ使い慣れない感じ。電気毛布を使うと、次の朝体の水分が随分減った気がする。それに、体に電気を帯びた感じもする。短くても質のいい眠りを、と思ったのだが、なかなかうまくはいかないらしい。

     明日こそ歌舞伎。チケットも確認した。茶飲み友達、ではなく茶の湯つながりの友人と出かける。午前中、仕事の残りをさっさと終わらせなければ。

    February 11

    凡人

     歌舞伎を見に行くぞ、と意気込んで早起きしたのに、チケットをよく見ると歌舞伎は別の日。昨夜確認しておくべきだった。仕事がまた遅くなり、つい目覚ましだけセットして寝てしまった。

     仕方がないので、とにかく出かけようと思い、麹町の凡人社書店へ向かった。凡人社は日本語教育専門書店で、本の出版も行なっている。仕事柄、なるべく月に1回は行くようにしている。でもこれが難しい。平日は19:00閉店なので行けず、日曜は休み。必然的に土曜しか出かけられないのだが、仕事が入る日が多く、なかなか行けない。ここでは、本の著者を呼んで、テキストの使い方説明、のようなイベントを、よく土曜に行なっている。たまに行けるとうれしい。

     今日は日本語教育プロパーの本は買う気がしなくて、パラパラと立ち読みした。文化関係の著書が新刊コーナーに並んでいた。映画と文化、についての本はなかなかおもしろそうだった。日本の映画を使って日本文化をどう学ぶか、ということで、テーマ別に映画を分類し、それぞれ解説を加える、というものである。セレクトは、たまたまなのかどうかわからないが、うちの日本語学校で使われている作品と重なるものが多かった。「となりのトトロ」「シコふんじゃった」「ウォーターボーイズ」などなど。残虐な場面やエロティックなシーンのない映画で、日本的なものを選択するとなれば、その幅はかなり限られる。日本語学校の映画の選択はそれほど間違っていないということだろう。それと、「文化の対話力」という本を買った。こちらは、いわゆる日本の文化の「ソフト・パワー」について、経済的な側面から論じた書だ。出版社は日経新聞。これは、読んでみないとなんともいえないが、国際交流基金の方針にも繋がっている。自分自身としては、あまり「お国のため」というような気負いはないのだが、文化を伝えたい、という気持ちはだんだん強くなっている。

     他には、漢字の本に相変わらず興味が湧いた。漢字は怖い、ということばが入っている著書が2冊もあった。「本当は怖い家庭の医学」のようなパターンなのだろうか。怖がらせることで面白がらせたいのだろうか。確かに、漢字の元の意味をたどると、ちょっと怖い感じの漢字がある。「白」という字は、骸骨のイメージから生まれたそうだ。

     友人がひとり、また旅立つ。JICAに合格し、今年の9月、ベトナムへ行く。

     先日、ある非常勤講師の、日本語教師体験談を聞く機会があった。彼は、コンピューター関係の会社に勤めた後、日本語教師養成講座を受け、卒業後、中国の日本語学校で3年弱働いた。日本へ戻ってきてから、うちの学校で働いている。実は今、大学院にも通っていて、日本語教育ではなく、コンピューターと日本語の関係を勉強しているそうだ。自分の興味の中心をしっかり据えて、自分の生き方を貫いているように思えた。すばらしい、未来へ目の向いた体験談だった。

     仕事に埋没している暇はない。

    February 03

    Mixy

     先週からMixyに登録した。このブログもミクシィから見られるようにリンクをはった。

     ミクシィに入ってはみたものの、よく使い方がわからない。ネットワークを作る、そうなのだが、どうやって作るのだろう。とりあえず知り合いでミクシィに入っている、と言っていた人をおぼろげに思い出して、登録を試みた。検索をやってみたが、友人がうまくヒットしない。もしかして、私の記憶違い?それとも、本名を使っていないから、探すのが困難?

     思わぬ相手からメールがきて、とりあえず登録した。また、友人の友人、に知り合いらしき人を見つけ、メールを送った。返事はまだ来ない。

     「足あと」というタグがあり、ミクシィに入ったこの1週間に、13人私のミクシィのページを見た人がいるとわかった。知り合いが3分の1、あとは、知らない人だった。人数も少ないし、ちょっと追いかけてみた。すると・・・たまたま見たらしき人が4,5人、残りの人は、どうやら自分のページをさりげなく売り込みに来た人のようだった。だいたい、ネットで儲けただの、在宅でPC使うだけで大儲け、などということが書いてあり、あるページには、「これは、ネズミ講ではありません、霊感商法ではありません、マルチではありません、・・・」と、あやしげな商法じゃないことを、これでもか、というぐらい否定していて、それほどムキになることが、かえって胡散臭さを醸し出していた。ちょっとだけ、ミクシィの世界を垣間見た気がした。

     ブログのほうは、アクセス数が4000件を突破した。まあ、1年半で、だからゆっくりしたペースかな。先週今週は、「雪よ林檎の香のごとく降れ」でヒットして、件数が増えたらしい。今日も雪が降ったので、この検索からページを覗いてくれた人が数人いた。

     なかなかブログの更新ペースが上がらないが、無理せずやっていこう。